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海外日本人学校に潜入!私が見た、日本からの派遣教員と現地採用の待遇の差

日本人学校とは、海外に住む日本人の子どものための学校です。

親の仕事の関係で、日本に帰国する予定のある子どもが、日本と同じ教科書を使い、日本から派遣された教員から授業を受けることができます。

 

海外の学校と比べると、日本の教育の「底上げ力」はすごいと思います。

 

どの子でも理解し、進んでいけるように考えて作られ、もちろんゴールは違うかもしれませんが、ある程度のレベルまでは全員が到達するように努力されていると思います。

 

海外に一度は住んでみたい!

と考えている教員免許をお持ちの方は、日本からの派遣教員と現地採用教員、または事務職、という手があります。以下を参考にしてみてください。

 

carol-livekaigai.hatenablog.com

 

 

今日は、海外日本人学校における、日本からの派遣教員と現地採用教員(または事務職)との待遇の差を紹介したいと思います。

 

 

 

1.金銭面(やっぱりお金は大事)

 

日本人学校は、基本的には海外にある私立学校のようなもので、児童生徒一人につき、学費は平均500~600ドルほど支払います。(国によっては、1000ドルを越える学校もあります)日本からの援助金などもありますが、基本的には納入された学費と企業からの援助などで成り立っています。

 

日系企業の多いアジアの学校は、児童生徒の人数が多いので学費が安く、逆に日系企業の少ない学校は、少ない学費で経営していかなければならないので、学費が高くなります。

そして、その分、現地採用教員の給与などはあまり見込めません。

 

日本からの派遣教員は、日本より海外生活手当が出ます。正直のところ、正確な額はわかりません。

ただし、1年に4回任期国から海外へ行っている教員家族を見たことがあります。え、でも長期休暇は春・夏・冬休みしかないよね?と思うかもしれません。でも1年の間に3連休だってありますから。

 

日本人は海外旅行大好きです。見聞を広めること、何でも経験することは価値のあることだと思います。その割に、すぐ日本から何でも物を取り寄せる人が多いのも日本人です。笑 日本の物は便利で、美味しいですから、理由もわかりますが。

 

そして、家族の分も含む飛行機代や、現地における生活費が支給されます。場所によって異なりますが、私はプール付きの家にお邪魔したことがあります。ある程度、高額の家賃のところでなければ、セキュリティもあまりよくないからだと推測されます。

 

また、家族がいれば、1年間運転手がついていました。2年目からは自己負担でした。一軒家の場合、その運転手に対して、家のガードマン的な存在として、補助金が出ます。アパートの場合は、アパートにガードマンがいますので、補助金はでません。(この辺は、派遣される国によって事情が異なりますので、多少異なる点もあると思います)

 

それに対して現地採用教員は、そんなに海外旅行にお金を使えるほど余裕はありません。現地の雇用平均に合わせているので、ずば抜けてお給料が高い、などというのはないのです。そこの国で、そこそこ暮らせる程度だと思います。

 

または、家などを借りなければならない、車も自家用車を用意しなければならない、という暮らしに必要な経費があれば、おそらく貯金なども難しいかもしれません。

 

現地採用は、現地の雇用の法律が適用されるので、家族手当や住居手当、交通費に対して明記された雇用に関する法律がなければ、家族手当なし、住居手当なし、交通費なし、になります。

 

悲しいかな...日本人学校の近くに住む派遣教員。かたや日本人学校の近くは家賃が高くて住めず、片道1時間半かけながらも自費で運転して出勤する現地採用教員、の図も存在するでしょう。

 

もし、採用されている人が日本人ならば、故郷、日本にも帰りたいところですが、日本で採用情報を探して、航空券が出るという条件で採用された場合(※アジア地方にある)以外、全部自己負担です。

 

長期休暇中は、入れ替わり日本から派遣された教員が海外旅行へ行く中、現地採用教員だけは変わらず職員室にいるという図があります。

是非、お土産を買ってきてあげてください。笑

 

 

 

2.労働環境(やっぱり働き方も大事)

 

日本の一般企業で働いていましたが、日本人は働きすぎです。24時間とか、深夜まで営業、時刻ぴったりに来る電車、とても便利ですが、その便利の影には、誰かが家族との時間を犠牲にしていたり、疲れがたまっていたり...

もう少し不便でもいいのではないか、と思っていました。

 

海外では、日本ほど働く働き方はないと思います。私はここに来て、一度も仕事を辞めたい、ストレスだ、と感じたことはありません。日本でブラック企業に勤めていましたので、それと比べると、大変でもなんでもないのです。

 

また、海外は、自分の私生活の時間もとても大事にしますので、基本的には残業に重きを置きません。家族や恋人との時間を大切にします。

 

ですから、日本でも教員はブラックだ、とか、残業代が支払われない、部活がどうの、などとありますが、その点、海外に派遣されている間はのんびりされているようです。もちろん、土日に出勤したりすることもありますが、日本の働き方とは違います。

 

また、少人数のクラスも多いので、雑務も比較的少なくてすみます。

アジアだと日系企業が多いので、当てはまりません。小学生も低学年、高学年と運動会を分けて行っている学校もあります。

 

あえて言うならば、国際交流のイベントなどでは、語学ができないという面から、不安な面が多く、負担が多いと言えるかもしれませんが、それでも現地の教員がいますので、助けてくれます。または、勤務年数の長い教員に、助け舟を出しましょう。

 

 

やはり、日本から派遣された教員は、立派な経験を積み、試験に合格し、研修を受けた、立派な仕事をこなすと思われます。

 

日系社会があれば、あの立派な日本からはるばる来られたのか、ははぁ~!というくらい崇められる傾向があります。(※あくまで傾向です)

 

その点では、その期待に応えなければいけない責任があるでしょう。

 

交流のある現地校に行けば、数いる教員の一人としてではなく、日本を代表する人物として見られますので、失礼のない作法が求められます。

 

それでも肩を貼らずに、ふつうの姿で問題ありません。

ただ、日本人は恥ずかしがり屋でシャイの傾向があるので、是非積極的に交流すると、相手校の方や、相手の国の方々に喜ばれますね。

 

責任の重さは、事務関係だと、現地採用の二ヶ国語が堪能な方に、日本から来た教員は手続き等の面から頼ることが多く、現地採用の方は責任があると言えます。

 

ただ、現地の雇用の法律が適用されていますし、それぞれの国の文化がありますので、日本から来た教員のように、サービス残業やって当たり前、という風潮は日本ほど強いという国はないかと思われます。

 

現地採用教員は、現地生活が長い分、現地実習などで責任を持つ機会がありますが、基本的には日本から派遣された校長、教頭、教員が入れ代わり立ち代わり、その都度、学校の方針、雰囲気も変わりますので、日本から派遣された教員らに合わせていかなくてはいけない、という点はあります。

 

 

 

まとめ

 

海外の日本人学校を受験されたい方からのアクセスが多かったので、私が知っていることをまとめてみました。

日本からの派遣教員、現地採用、どちらにも良い点、悪い点があります。

私は、海外で働き、ストレスフリーになりました。どんな大変なことでも、ブラックに勤めていた時からすると、屁の河童です。

一度も辞めたいと思ったことはありません。一度も。

どんな形でもいいので、ぜひ人生をより充実したものにするために、是非海外に出てみてください。

 

楽しい人、楽しい出来事が待っています。